
はじめに|「まだ自信がありません」と言う若手教員へ
研修や面談の場で、若手教員からよく聞く言葉があります。
「まだ自信がありません。」
「正直、これでいいのか分かりません。」
1年目でも、3年目でも、5年目でも。
学級が落ち着いていても。
行事がうまくいっていても。
多くの若手教員が、「自信がない」と言います。
もしあなたが今、
「教員として自信が持てない」
「このままでいいのか不安だ」
と感じているなら、まずお伝えしたいことがあります。
その感覚は、成長していない証拠ではありません。
むしろ、真剣に向き合っている証拠です。
では、若手教員はいつ“自信”を持てるのでしょうか。
自信は「うまくいった数」では増えない
多くの人が、自信をこう捉えています。
- 学級が安定すれば自信が持てる
- 行事が成功すれば自信が持てる
- 保護者対応で褒められれば自信が持てる
しかし現実はどうでしょうか。
学級が落ち着いていても、不安は消えない。
行事が成功しても、「たまたまかもしれない」と思ってしまう。
周囲から評価されても、自分の中では納得できない。
なぜか。
それは、自信を「結果」で測っているからです。
結果は外的なものです。状況や子ども、環境に左右されます。
だから、どれだけ成功しても、心の奥では揺れ続けます。
若手教員の成長は、実は“静かに”起きている
では、若手教員は本当に成長していないのでしょうか。
いいえ。
成長は、派手に起きません。むしろ、とても静かに進んでいきます。
例えば――
- 子どもの表情の変化に、以前より早く気づけるようになった
- 感情的に叱る前に、一呼吸おけるようになった
- 失敗を「なぜだろう」と言語化できるようになった
- 同僚の実践を、自分なりに解釈できるようになった
これらは目立ちません。通知表にも書けません。
評価面談でも話題にならないかもしれません。
しかし、これこそが教師としての成長です。
若手教員の多くは、「うまくできるようになること」を成長だと考えます。
けれど本当は、
“見る力が育つこと”
“立ち止まれるようになること”
“考えられるようになること”
それが成長の正体です。
本当の自信は「分からなさ」と付き合えること
「自信がある先生」は、迷わない先生でしょうか。
おそらく違います。
ベテランの先生方も迷います。判断に悩みます。
「これでよかったのか」と振り返ります。
では違いは何か。
分からなさと付き合える力があるかどうかです。
自信とは、「絶対に大丈夫」と思える状態ではなく、
「揺れても戻れる」と知っている感覚です。
うまくいかない日があっても、失敗して落ち込んでも、
「また考えればいい」
「またやり直せばいい」
とどこかで思えること。
それが、静かな自信です。
若手教員は、いつ自信を持てるのか
では、結局いつ自信は生まれるのでしょうか。
それは、振り返ったときです。
日々の中では、自分の変化は見えません。
しかし、ふと振り返ったときに気づきます。
「あの頃より、少し落ち着いている」
「以前ほど、子どもに振り回されていない」
「自分を責めすぎなくなっている」
自信は、“持とうとして持つもの”ではありません。
積み重なった経験を、自分で認められたときに生まれます。
自信がない今は、悪い状態ではない
「教師に向いていないのかもしれない」
「何年目になれば慣れるのだろう」
そんな不安を抱える若手教員は少なくありません。
しかし、自信がない今は、成長の途中にいるということです。
もし本当に何も感じていなければ、悩みも不安も生まれません。
不安があるのは、よりよくなりたいと思っているからです。
それは、すでに教師として大切な資質です。
まとめ|自信は“持つもの”ではなく“積み重なるもの”
若手教員は、いつ自信を持てるのか。
その答えは、ある日突然、ではありません。
自信は、毎日の実践の副産物として、静かに積み重なっていきます。
だから今、「教員として自信がない」「教師としてまだ未熟だ」と感じているとしても、
それは成長の途中にいる証です。
焦らなくて大丈夫です。
あなたが日々向き合っている時間は、確実に力になっています。
そしてある日、ふと振り返ったときに気づくはずです。
「あの頃より、少しだけ自分を信じられている」と。
-1.png)

コメント