
はじめに|自信がないときほど「やってしまうこと」がある
「教員として自信がない」
「教師に向いていないかもしれない」
そう感じるとき、私たちは“何かを足さなければ”と思いがちです。努力を増やす、準備を増やす、反省を深くする。
けれど実は、自信がないときほど、無意識に自分を消耗させる行動を選んでしまいます。
今日は、若手教員が自信を失いかけたときに、あえて「やらなくていい」ことを3つに絞って整理します。
やらなくていい① 他人と比べて、今の自分を裁くこと
自信がないとき、人は周りの先生の“うまくいっている部分”だけを見てしまいます。
- あの先生の学級は落ち着いている
- あの先生は話が上手い
- あの先生は保護者対応が早い
でもそれは、結果だけを切り取った比較です。背景(子どもの実態、経験年数、役割分担、タイミング)は見えません。
比較が悪いのではありません。問題は、比較のあとに「だから自分はダメだ」と結論づけてしまうことです。
比べるなら、裁くためではなく、学ぶために。
そして最も公平な比較対象は、他人ではなく過去の自分です。
やらなくていい② 完璧な学級・完璧な授業を目指すこと
自信がない若手教員ほど、完璧を目指します。完璧を目指すこと自体は真面目さの証拠です。
ただ、完璧は「自信」を増やすのではなく、不安を増やすことがあります。
完璧を目指した瞬間に、基準がこうなりがちです。
- うまくいった=普通
- うまくいかなかった=失敗
教員の仕事は、相手が子どもで、状況が毎日変わります。つまり、完璧は構造的に達成しにくい。
その基準で自分を評価すると、常に「足りない」が残ります。
完璧を手放すとは、妥協ではありません。
「優先順位を決める」というプロの判断です。
やらなくていい③ 失敗を「なかったこと」にすること
自信がないとき、失敗が怖くなります。そして、失敗を消そうとしてしまいます。
- 忘れようとする
- 誰にも言わない
- 反省だけして終わる
でも、失敗をなかったことにすると、次に残るのは「怖さ」だけです。経験が知恵に変わらないからです。
失敗は、消すものではなく、小さく扱える形にするものです。たとえば、こう言い換えます。
- 「失敗した」→「条件が合わなかった」
- 「自分のせいだ」→「次に試す手がかりが増えた」
- 「もう無理だ」→「調整が必要なポイントが見えた」
自信は、成功体験だけでできません。
失敗を回収できた回数でも育ちます。
代わりにやると楽になる|小さく整える3つの行動
「やらなくていい」が分かっても、現場は続きます。そこで、代わりに“これだけやる”を3つ置きます。
① 今日の「できた」を1つだけ言葉にする
帰り際に、心の中でいいので1つだけ。
- 子どもの話を最後まで聞けた
- 注意の前に待てた
- 机間指導で声をかけられた
自信は、集めるものです。
② “一つだけ”真似してみる
憧れの先生を全部コピーしなくていい。
「声かけの言い方を1つ」「板書の型を1つ」それで十分です。
③ 不安を小分けにして、次の一手に変える
不安は大きいほど動けません。「何が不安?」を一段分解して、次の一手を決めます。
- 学級が不安 → 朝の入り方を整える
- 授業が不安 → 導入の問いだけ磨く
- 保護者が不安 → 連絡の型を決める
“全部”ではなく、“次の一手”に落とす。これが自信を守ります。
まとめ|自信は「増やす」より「減らさない工夫」で守れる
教員として自信がないときに、やらなくていいことは3つです。
- 他人と比べて自分を裁くこと
- 完璧を目指して基準を上げすぎること
- 失敗をなかったことにすること
自信は、突然手に入るものではありません。
でも、今日から“減らさない工夫”はできます。
まずは一つ。削って、整えて、次の一手へ。
それで十分です。
-1.png)

コメント