イベント報告

【イベント開催報告】病休からの復帰、その先に見えた「私らしい」教員人生の歩み方

イベント報告

1.はじめに〜教員のウェルビーイングを考える時間〜

教員という仕事は、強い使命感と責任感に支えられています。
「子供たちのために」という思いは尊いものですが、それが限界を超えると、助けを求められない孤立へとつながることがあります。

本イベントでは、教職4年目で病休を経験し、現在はミドルリーダーとして活躍しているCY氏をゲストに迎えました。
葛藤と再生のプロセスを振り返りながら、そこから得られた学びを共有しました。

今、教育現場に必要なのは単なるスキルアップ研修ではありません。
一度立ち止まった経験を肯定し、そこから普遍的な知恵を見いだす対話の場です。

教員コミュニティ『ジーニー』は、教員のための「心の保健室」を目指しています。
弱さを隠すのではなく、経験として分かち合える空間。

本レポートでは、CY氏の体験を「個人の物語」にとどめず、持続可能なキャリアを築くためのヒントとして整理します。

2.葛藤の軌跡〜理想と現実のはざまで折れた日〜

初任校4年目、CY氏が担任した学級には、多様で複雑な背景を持つ児童が在籍していました。

  • 教育熱心な家庭の強いプレッシャーを受け、学校で反動が出る児童
  • 家庭でのケアが十分でなく、働きかけにも反応を示さない児童
  • 家庭環境の影響で情緒が不安定な児童

暴言や暴力、教室離脱への対応に追われる毎日。
謝罪、聞き取り、家庭連絡…。

その結果、本来大切にしたい授業準備の時間が奪われ、心身のエネルギーが削られていきました。

そして2学期のある朝、決定的な出来事が起こります。

子供たちに面白半分で教室の鍵を閉められ、拒絶される という体験でした。

笑う子供たち。沈黙する真面目な子供たち。
その光景を前に、CY氏は管理職へ「もう教室には入れません」と伝えました。

これは個人の弱さではありません。
複雑化する教育環境と支援体制の不足が重なった結果でした。

3.「適当(ほどよく)」という再出発

4か月の休職を経て、CY氏がたどり着いた言葉は

適当(ほどよく) という考え方でした。

ここでの「適当」は手抜きではありません。
「程度がよい」「目的に合っている」という意味での最適化です。

CY氏は、次の4つを大切にしています。

  • 自ら学ぶ
    相手を変えるためではなく、自分を支えるために学ぶ。
  • 正解を求めすぎない
    教育に唯一の答えはないと知る。
  • ほどよくやる
    持続可能なエネルギー配分を意識する。
  • 還元する
    経験を、誰かの支えへと変える。

象徴的なのは、当時もっとも対応に苦慮した児童が、現在は教職を志す大学生となり交流を続けていることです。

当時は失敗だと感じていた関わりが、時間を経て意味を持つ。
教育の成果は、すぐに見えるものばかりではありません。

4.指導から対話へ

フィードバックの転換

ミドルリーダーとなった現在、CY氏は若手育成の姿勢を大きく変えました。

かつては「正しい指導」を重視していましたが、今は対話を軸にしています。

特に大切にしているのが、
認める・褒める・選択肢を与える という3つの要素です。

変化の具体例

ビフォーアフターでいうと、
◆指導案検討
以前は、主観で否定する。今は、事実を認めて対話する

◆授業後講評
以前は、改善点の指摘中心。今は、次の選択肢を一緒に考える。

◆資料作成
以前は、突き放す。今は、労い+具体的提案。

「私はこうするけど、あなたはどう思う?」
この一言が、相手の自己決定感を守ります。

5.結び〜きっかけになるという生き方〜

CY氏がたどり着いた結論は、

教員は劇的に人を変えられない。けれど、きっかけにはなれる。

教育はコントロールではなく、環境づくり。
無理に変えるのではなく、自ら動き出したくなる土壌を整えること。

今、苦しさを抱えている先生へ。

病休や休職は敗北ではありません。
それは、無理を続けないための心身からのサインです。

折れた経験があるからこそ見える景色があります。
その痛みは、誰かを支える力にもなります。

6.あなたも「ひとりで抱えない」選択を

もし今、
「誰かに話したいけれど、職場では言えない」
「弱さを見せるのが怖い」

そんな思いを抱えているなら——

教員コミュニティ『ジーニー』は、あなたを歓迎します。

ここでは、成功談だけでなく、迷いや葛藤も共有できます。
立ち止まった経験も、これから挑戦したい未来も、どちらも大切に扱います。

強くなる場所ではなく、
安心して本音を出せる場所

そして、また一歩を踏み出せる場所。

あなたの「これから」を、一緒に考えていきませんか。

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