「教員は副業できない」
そう思っている先生は少なくありません。
実際に、
- 公務員だから副業は禁止では?
- 管理職に相談したら前例がないと言われた
- 学校の外で活動したいけれど不安がある
という声をよく耳にします。
しかし近年、教員の働き方を取り巻く環境は少しずつ変化しています。
実際に副業申請を通し、自身の専門性を活かして学校の外で活動する先生も増えてきました。
本記事では、教員コミュニティ『ジーニー』で開催した副業座談会で共有された実例をもとに、教員の副業申請を成功させるポイントを解説します。
教員の副業は本当にできるのか?
結論から言えば、
「条件を満たし、適切な手続きを行えば可能な場合があります」
教員は地方公務員であるため、地方公務員法の規定に基づき一定の制限があります。
しかし、
- 地域スポーツ指導
- 講演活動
- 執筆活動
- コンテンツ販売
- 地域貢献活動
- スキルを活かした教室運営
などについては、内容や自治体の判断によって認められるケースがあります。
重要なのは、
- 本業に支障が出ないこと
- 利益相反がないこと
- 教員としての信用を損なわないこと
です。
教員の副業を取り巻く環境は変わりつつある
近年、「教員 副業」「教員 兼業」「公務員 副業」といったテーマへの関心が高まっています。
その背景には、
- 教員不足
- 働き方改革
- キャリアの多様化
- ウェルビーイングへの関心の高まり
があります。
さらに2025年には、総務省が地方公務員の兼業・副業について、自治体に許可基準の整備や公表を促す通知を出しました。
報道によると、自治体に対して兼業しやすい環境整備を進めるよう求めており、自営による兼業やスキルを活かした活動についても想定されています。
もちろん自治体による差はあります。
しかし、「前例がないから認めない」から、「どうすれば実現できるかを検討する」へと少しずつ流れが変わり始めています。
【実例】体操教室の副業申請を通した小学校教員の挑戦
今回紹介するのは、宮崎県の小学校教員・らいへい先生の事例です。
らいへい先生は、自身の専門性である体操指導を活かし、地域の子どもたち向けの体操教室を立ち上げました。
しかし、最初から順調だったわけではありません。
最初の申請は却下。
それでも諦めずに準備を重ね、最終的に副業申請を実現されました。
この事例からは、多くの先生が参考にできるポイントがあります。
成功のポイント① 本業で圧倒的な信頼を積み上げる
副業申請において、多くの管理職が最も気にするのは、
「本業に支障が出ないか」
という点です。
らいへい先生は、本業で実績を積み重ねていました。
日々の教育活動に真摯に向き合い、
「この先生なら本業をおろそかにしない」
という信頼を得ていたことが大きかったそうです。
副業申請を考えるなら、まずは本業で信頼を積み重ねることが重要です。
成功のポイント② 地域ニーズを明確にする
申請が通りやすい活動には共通点があります。
それは、
「自分がやりたいこと」
だけではなく、
「地域から求められていること」
になっていることです。
らいへい先生の場合も、
「先生に体操を教えてほしい」
という保護者からのニーズがありました。
地域貢献や教育的価値を説明できる活動は、理解を得やすくなります。
成功のポイント③ 管理職の不安を解消する
管理職が懸念するのは、
- 事故発生時の責任
- 学校への影響
- 信用問題
- 保護者とのトラブル
などです。
そのため、
「やりたいです」
だけではなく、
「どのように運営するのか」
「リスクをどう防ぐのか」
まで説明することが重要です。
らいへい先生は運営体制を工夫し、一つひとつ懸念を解消していったそうです。
教員の副業申請でよくある失敗
本業での信頼が不足している
副業以前に、本業への姿勢が見られています。
収益面ばかりを強調してしまう
管理職は「お金儲け」そのものではなく、公務員としての適切性を見ています。
制度を調べずに申請する
自治体によって運用は異なります。
まずは規定や事例を調べることが大切です。
副業を始めたい先生へのアドバイス
まずは次の4つから始めてみましょう。
① 自分の強みを書き出す
教科指導、学級経営、ICT、部活動など、自分の専門性を整理します。
② 地域ニーズを探す
誰がその価値を必要としているのかを考えます。
③ 自治体の規定を確認する
最新の兼業規定を確認しましょう。
④ 成功事例を集める
前例を知ることで実現可能性は高まります。
教員が副業に挑戦する意味
副業は単なる収入アップのためだけではありません。
学校の外で活動することで、
- 新しい人との出会い
- 新しい学び
- キャリアの広がり
- 教育現場への還元
が生まれます。
教員としての可能性を広げることにもつながります。
「学校の外にも価値をつくる」
そんな視点を持つ先生が増えることは、教育界全体にとっても大きな意味があるのではないでしょうか。
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本記事で紹介した内容は、教員コミュニティ『ジーニー』が開催した「副業申請を通したい先生のための座談会」で実際に共有された内容をもとにまとめています。
イベント当日の様子や参加者とのやり取りについては、以下の開催報告もぜひご覧ください。
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参考資料
- 総務省による地方公務員の兼業・副業に関する通知
- 地方公務員の兼業・副業に関する読売新聞報道(2025年7月18日)
- 地方公務員法第38条に関する資料
まとめ
教員の副業は決して不可能ではありません。
大切なのは、
- 本業で信頼を積み重ねること
- 地域ニーズを見つけること
- 制度を理解すること
- 諦めずに対話を続けること
です。
前例がないからと諦めるのではなく、自ら新しい前例をつくっていく。
その一歩が、教員としての可能性をさらに広げてくれるかもしれません。
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