この記事は、こんな先生におすすめです
- 「きれいな授業」を目指すほど、授業づくりが苦しくなっている
- 教師の手応えと、子どもの反応とのズレを感じることがある
- 子どもの振り返りや本音を、授業改善につなげたい
- 子どもが本当に考え、学んでいる授業をつくりたい
授業の良し悪しを、教師の視点だけで決めていませんか。
今回は、子どもの声から授業を見直す方法について考えます。
授業、授業、授業……。
教師をしていると、授業について考える時間は本当に多いです。
発問はどうだったか。
板書は分かりやすかったか。
子どもの意見をうまくつなげられたか。
ねらいに迫ることができたか。
研究授業ともなれば、なおさらです。
私自身、以前は「きれいな授業」に憧れていました。
子どもの考えがきれいに出て、それを教師がつなぎ、最後には「なるほど!」と一つの学びに収束していく。
そんな授業を見ると、
「すごいなあ。自分もこんな授業がしたい」
と思っていました。
でも、自分でやってみるとなかなかうまくいかない。
教師が考えていた方向に子どもの発言を引っ張ってしまったり、発言する子がいつも同じになったりする。
そして、あるとき思ったのです。
これ、子どもは本当に楽しいのかな。
「教師にとっていい授業」になっていないか
授業研究では、どうしても教師の行動に目が向きます。
「ここの発問がよかった」
「この切り返しがよかった」
「板書の構造が分かりやすかった」
もちろん、どれも大切です。
でも、授業を受けているのは子どもです。
教師が「今日はうまくいった」と思った授業でも、子どもに聞いてみると、
「よく分からなかった」
「途中から何を考えればいいか分からなくなった」
なんてことがあります。
反対もあります。
教師としては、
「ああ、今日は全然うまくいかなかったな……」
と思っていても、
「今日めっちゃ面白かった!」
「○○さんの考えを聞いて、考えが変わった」
「もっとやりたい」
と子どもが話していることもあります。
このズレは、結構大事なのではないかと思っています。

「泥臭い授業」でいい
私はいつしか、「きれいな授業」よりも「泥臭い授業」をしたいと思うようになりました。
子どもが言いたいことを言う。
教師の予想していなかった方向に話が進む。
「あれ?これどういうこと?」
と、みんなで立ち止まる。
時には教師自身も、
「先生も分からなくなってきた」
と言う。
見た目には、少しごちゃごちゃしているかもしれません。
でも、子どもが考えている。
子どもが話したがっている。
そして、授業が終わったあとにも話が続いている。
私は、そんな授業に惹かれます。
もちろん、「楽しかった」だけで終わってはいけません。
教科として何を学んだのか。
どんな見方・考え方を働かせたのか。
そこは教師として担保する必要があります。
でも、
「教師が教えたいこと」と「子どもが学んだこと」は、本当に一致しているのか。
この問いは持ち続けたいと思っています。

授業後、子どもに聞いてみる
そこで私が大事にしたいのが、授業後に子どもに聞くことです。
「今日の授業、どうだった?」
「何が一番面白かった?」
「どこが難しかった?」
「誰の考えで、自分の考えが変わった?」
「今日、何を学んだ?」
難しいアンケートを作らなくてもいいと思います。
授業が終わったあと、近くの子に聞くだけでもいい。
休み時間の雑談でもいい。
大事なのは、教師だけで授業を評価しないことです。
子どもの言葉を集めていくと、教師には見えていなかった授業が見えてきます。
「説明が長かったんだな」
「この活動では、思った以上に考えていたんだな」
「この子はここで困っていたのか」
授業を見る解像度が、少しずつ上がっていきます。
子どもの声は、授業改善のデータになる
一人一台端末が当たり前になった今なら、これをもっと簡単にできます。
授業の最後に、
「今日、一番考えたことは?」
と一問だけ入力してもらう。
毎時間でなくても構いません。
週に一度でも、子どもの言葉を残していく。
すると、教師の感覚だけでは分からなかった変化が見えてきます。
「楽しかった」が、
「友達の考えを聞いて考えが変わった」
になっていく。
「分かった」が、
「○○と△△には共通点があることに気付いた」
になっていく。
それは、子どもの学びが深まっている証拠かもしれません。
教師が子どもを評価するだけではなく、子どもの声によって教師も授業を評価してもらう。
そんな関係があってもいいと思うのです。

明日からできること
次の授業が終わったら、たった一つだけ聞いてみてください。
「今日の授業、どうだった?」
そして、できれば続けて、
「なんでそう思った?」
と聞いてみる。
すぐに授業を変える必要はありません。
まずは、子どもが授業をどう見ているのかを知る。
教師にとっての「いい授業」と、子どもにとっての「いい授業」。
その二つを少しずつ近づけていくことが、授業改善なのではないでしょうか。
授業の良し悪しを決めるのは、教師だけではない。
最後はやっぱり、
子どもがなんて言うかが全て。
私は、そんな視点を忘れずに授業をつくっていきたいと思います。
今日はこれでおしまい。
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