夏休みが終わり、いよいよ2学期がスタートします。
「久しぶりに子どもたちに会えるのが楽しみ!」
そう思う一方で、
「ちゃんとクラスをスタートできるかな」
「夏休み明けの子どもたちの様子が心配……」
「2学期も忙しくなりそうだな」
と、不安を感じている先生も多いのではないでしょうか。
そんな2学期のスタートを前に、教員コミュニティ『ジーニー』では、いいね先生とむうすけ先生をゲストに迎え、「最高の2学期のつくり方」をテーマにした特別対談を開催しました。
今回の対談では、始業式での子どもへの声かけから、学級づくり、夏休み明けの不登校傾向への対応、子どもの自治、そしてAIを活用した働き方まで、2学期をより良くするための具体的な実践が数多く紹介されました。
今回は、その中から特に印象的だった内容をご紹介します。
「学校に来て偉い」ではなく「会えて嬉しい」
2学期の始業式。
教員は、宿題の確認や提出物の回収、行事の説明など、やるべきことがたくさんあります。
だからこそ、つい最初から「指導モード」になってしまいがちです。
しかし、今回の対談で印象的だったのが、
「始業式の日に、まず大切にしたいのは安心感」
という視点でした。
いいね先生が紹介してくれたのが、
「あなたに会えて嬉しい」
というメッセージです。
例えば、
「学校に来て偉いね」
「ちゃんと来られてすごいね」
という言葉は、一見すると優しい言葉です。
一方で、そこには「先生が子どもを評価する」という関係性も含まれています。
それよりも、
「みんなに会えるのを楽しみにしていたよ」
「久しぶりに会えて嬉しい!」
と、先生自身の気持ちを素直に伝える。
そこには、子どもを評価するのではなく、「あなたがここにいることを嬉しく思っている」というメッセージがあります。
この違いは、子どもにとって大きな意味を持つのかもしれません。
「ホワイトボードメッセージ」で思いを伝える
いいね先生が普段から実践しているのが「ホワイトボードメッセージ」です。
黒板やホワイトボードに、
「みんなに会いたかったよ」
「夏休み、楽しかった?」
「先生は実は、もう少し夏休みが続いてほしかった(笑)」
など、その日の思いや子どもたちへのメッセージを書いておく。
先生自身の人間らしさを見せることで、子どもたちとの距離を縮めることができます。
2学期のスタートで大切なのは、いきなり「良いクラスをつくる」ことではありません。
まずは、
「この先生と一緒なら大丈夫」
と思える関係をつくること。
その小さな積み重ねが、2学期の学級経営を支える土台になっていきます。
2学期のスタートに使える!学級の雰囲気をつくる2つの実践
夏休み明けは、子どもたち同士も久しぶりに顔を合わせます。
そこで大切になるのが、自然に会話が生まれる仕掛けです。
今回の対談では、すぐに実践できる2つのアイデアが紹介されました。
① 共通点探しゲーム
例えば、
- 好きな色
- 好きな食べ物
- 朝ごはんに食べたもの
- 好きなスポーツ
などをビンゴのマスに書きます。
そして教室を歩きながら、
「好きな色は何?」
「朝ごはん何食べた?」
と友達に聞いて、同じ答えの人を探していきます。
ポイントは、最後に「運」の要素を入れること。
例えば、出席番号のくじを引き、その番号の子の名前を書いていたらボーナスポイント。
こうすることで、積極的に友達へ声をかけられる子だけでなく、さまざまな子が活躍できる場をつくることができます。
② 秘密のお友達ゲーム
もう一つ紹介されたのが「秘密のお友達ゲーム」です。
朝、くじなどで一人の「秘密のお友達」を決めます。
そして、その日の中で相手にバレないように、
- 落とし物を拾う
- 困っていたら声をかける
- さりげなく手伝う
など、小さな親切をします。
そして、一日の最後に答え合わせ。
「今日、僕に優しくしてくれたのは君だったの?」
そんな会話が生まれます。
この活動の面白いところは、「友達の良いところを探す」という視点が自然に生まれることです。
単なるアイスブレイクではありません。
「この子はこんなところが優しいんだ」
と、お互いの良さを発見する機会になります。
夏休み明けの不登校傾向の子どもに、どう関わる?
2学期のスタートで、多くの先生が気になるのが「学校に行きづらさを感じている子どもへの対応」です。
今回の対談では、
「理由を深掘りしすぎない」
という考え方も紹介されました。
子ども自身も、「なぜ学校に行きたくないのか」を明確に説明できないことがあります。
そんなときに、
「どうして?」
「何が嫌なの?」
と繰り返し聞かれることで、かえって学校に対するネガティブなイメージが強くなってしまうこともあります。
だからこそ、まずはその子が好きなゲームやアニメ、趣味など、何気ない話をする。
「最近どう?」
「そういえば、あのゲームどうなった?」
そんな何気ない会話を積み重ねることで、
「先生は自分のことを気にかけてくれている」
という感覚につながっていきます。
「登校させること」だけを目標にするのではなく、まずは「先生とのつながりを切らさない」。
そんな余白を持った関わりも、2学期には大切なのかもしれません。
※もちろん、不登校や登校しぶりへの対応は一人ひとり異なります。必要に応じて、保護者や管理職、スクールカウンセラーなどと連携することも重要です。
「学級目標」を、子どもたちの「自分事」にする
むうすけ先生からは、「子どもの自治」を育てるための学級経営についても話がありました。
その中で紹介されたのが、「2学期の合言葉(スローガン)」をつくるという実践です。
学級目標は、年度を通して大切にするもの。
一方で、「今の自分たちのクラスには何が必要なのか」を考え、その時期に合った行動目標を子どもたちと一緒につくっていく。
例えば、
「2学期は、話を最後まで聞くクラスにしよう」
「困っている友達に気づけるクラスにしよう」
など、今のクラスの課題に合わせて合言葉を決めます。
そして、一定期間が経ったら、
「この合言葉、できているかな?」
「次は何を意識したらいいかな?」
と振り返る。
こうしたプロセスを繰り返すことで、学級目標が「先生から与えられたもの」ではなく、「自分たちでつくっていくもの」になっていきます。
「先生が全部やる」をやめることも、学級経営
子どもたちの自治を育てるうえで重要なのが、「先生が全部やらない」という考え方です。
学級のことを何でも先生が判断してしまうと、子どもたちは「先生がいないと何もできない」状態になってしまいます。
だからこそ、
「ここは子どもたちに任せてみよう」
という場面を意識的につくる。
子どもたちの中にリーダーとなる存在がいれば、その子たちに役割を任せてみる。
もちろん、すべてを任せればいいわけではありません。
先生が支える部分と、子どもたちに任せる部分を整理する。
それによって、子どもたちの自治が育つだけでなく、先生自身の負担も減っていきます。
「先生がいなくても動けるクラス」を目指すことは、決して先生の仕事を放棄することではありません。
むしろ、先生にしかできない「子どもへの支援」や「授業づくり」に時間を使うための、持続可能な学級経営なのです。
教員自身が余白をつくる。「持続可能な働き方」のヒント
良い教育を続けていくためには、子どもたちだけでなく、教員自身のウェルビーイングも大切です。
今回の対談では、働き方についても話が広がりました。
そこで紹介されたのが、柴田博氏の著書『失敗したから分かった教員の持続可能な働き方のコツ』です。
むうすけ先生からは、
「最初の3年間に圧倒的な量をこなし、基礎体力をつけること」
の大切さについても話がありました。
たくさん経験するからこそ、
「これは本当に必要なのか?」
「ここはもっと簡単にできないか?」
「これは自分がやらなくてもいいのでは?」
という判断ができるようになります。
経験を積むことと同時に、「何をやらないか」を決める力も、教員にとって大切なスキルなのです。
AIを使って「人間にしかできない仕事」に時間を使う
そして、今回の対談ではAI活用についても具体的な実践が紹介されました。
NotebookLMを授業準備に活用
例えばNotebookLMを使って、
- 指導案を検討する
- 教材を整理する
- 評価の視点を考える
- 複数の資料を比較する
といった作業をサポートしてもらう。
AIにすべてを任せるのではなく、「考えるための壁打ち相手」として活用することで、授業準備にかかる時間を減らすことができます。
AIに「授業のつかみ」を考えてもらう
さらに面白かったのが、授業の導入や単元名にもAIを活用するという話です。
例えば、
「転生したらマットの上だった件」
のような、ラノベ風のユニークな単元名をAIに考えてもらう。
もちろん、すべての授業で奇抜なタイトルにする必要はありません。
大切なのは、
「どうしたら子どもたちが『ちょっとやってみたい』と思うのか?」
という視点をAIとの対話から引き出すことです。
AIを使う目的は、単純に仕事を速く終わらせることだけではありません。
AIにできる仕事を任せることで、先生が子どもと話したり、授業を考えたり、クラスの様子を見たりする時間を取り戻す。
それこそが、AI活用の大きな価値なのではないでしょうか。
最高の2学期をつくるのは、「完璧な先生」ではない
今回の対談を通して、たくさんの実践や考え方が紹介されました。
始業式での声かけ。
アイスブレイク。
不登校傾向の子どもへの関わり。
子どもの自治。
働き方。
AI活用。
一見すると、それぞれ別のテーマに見えます。
しかし、すべてに共通しているのは、
「先生が一人ですべてを抱え込まない」
という考え方でした。
子どもたちとの関係をつくる。
子どもたち自身に任せる。
AIに任せる。
そして、困ったときには周りの人に頼る。
「良い先生でなければならない」と頑張りすぎるのではなく、周りの力を借りながら、持続可能な形で子どもたちと向き合っていく。
それが、最高の2学期をつくるための大切なヒントなのかもしれません。
ジーニーは、教員が「一人で抱え込まない」ための場所
教室の中では、先生はどうしても一人になりがちです。
「こんなこと、職員室では相談しづらい」
「同僚には言えないけど、ちょっと聞いてほしい」
そんな悩みを抱えている先生も少なくありません。
教員コミュニティ『ジーニー』では、肩書きや立場を越えて、先生同士がフラットに交流しています。
普段の職員室とは少し違う場所だからこそ、悩みを話したり、実践を共有したり、新しい視点をもらったりすることができます。
今回の対談も、まさにそんな「横のつながり」の価値を感じられる時間となりました。
教員コミュニティ『ジーニー』では、仲間を募集しています
ジーニーでは、全国の先生とつながりながら、一緒に学び、支え合える場をつくっています。
公式LINE
教員の仕事に役立つ動画やPDFなどの限定特典がリッチメニューから受け取れます。
毎週水・木曜日の21時からのZOOM教員交流会
全国の先生とオンラインで交流できます。
あだ名で参加できる、肩書きにとらわれないフラットな交流の場です。
まずは「どんな雰囲気なのか知りたい」という方も大歓迎です。
専門勉強会
AI活用、キャリア、授業実践、学級経営など、さまざまなテーマで勉強会を開催しています。
2学期を、一人で頑張らなくていい。
2学期は長く、忙しく、さまざまなことが起こります。
だからこそ、
「全部自分で何とかしよう」
としなくて大丈夫です。
子どもたちに任せる。
AIに任せる。
仲間に相談する。
そして、自分自身にも余白をつくる。
そんな2学期を、ジーニーの仲間たちと一緒につくっていきませんか?
あなたの「最高の2学期」が始まることを、ジーニー一同応援しています。
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