子どもには、できるだけ幸せな人生を歩んでほしい。
つらい思いはしてほしくないし、できることなら、失敗や挫折も避けてあげたい。
親なら、そんなふうに思うことがあるのではないでしょうか。
私自身、2人の子どもを育てる母親であり、現役の小学校教諭でもあります。
学校でたくさんの子どもたちと関わり、家庭では我が子の成長を見ていると、
「子どもに本当に身につけてほしい力は何だろう?」と考えることがあります。
そんな中で『ハーバード流子育ての法則』から学んだのが、困難を避けるのではなく、
困難に出会ったときに乗り越えていくための「成功のマインドセット」。
今回は、この本から特に印象に残った「7つの力」と、親としてどのように子どもの主体性や自信を育てていけるのかについて、考えてみました。
はじめに|子どもに「困難を乗り越える力」を育てたい
人生には、思い通りにならないことがあります。
- 友達との関係がうまくいかない。
- 勉強が思うようにできない。
- 一生懸命頑張ったのに、結果が出ない。
- やりたいことができない。
大人になってからも、仕事や人間関係、人生の選択など、さまざまな困難に出会います。
だからこそ、親が子どもに与えられるものは、「困難のない人生」ではないのだと思います。
大切なのは、
「困難に出会ったとき、自分はどうするか」
を考えられる力を育てること。
失敗したら終わりではなく、
「どうしたらうまくいくかな?」「別の方法を試してみよう」「誰かに相談してみよう」と、もう一度前を向ける。
そんな力が、子どものこれからの人生を支えてくれるのではないでしょうか。
ハーバード流子育ての法則から学んだ「成功のマインドセット」とは?
本の中で紹介されている考え方の一つが、「成功のマインドセット」です。
「子どもが勝手に学びだす!ハーバード流子育ての法則」ロナルド・F.ファーガソン(東洋経済新報社)では、以下のようにありました。
マインドセットとは、物事に対する考え方や捉え方、態度のこと。
同じ出来事が起きても、
「自分には無理だ」
と考えるのか、
「どうしたらできるだろう?」
と考えるのか。
その違いによって、その後の行動は大きく変わります。
困難な出来事が起きても、その出来事を乗り越える中で、次に出会う問題にも立ち向かう心構えができていく。
つまり、困難を乗り越えた経験そのものが、次の困難を乗り越える力になるということです。
ここで大切なのは、「何があっても我慢する」ということではありません。
- 失敗しても、いったん立ち止まる。
- 気持ちを整理する。助けを求める。
- 方法を変える。
- そして、もう一度前に進む。
そんな「しなやかな強さ」こそ、子どもに育てたい力なのだと感じました。
子どもの自信と主体性は、困難を乗り越える経験から育つ
子どもの自信は、「あなたならできるよ」と言葉をかけるだけで生まれるものではありません。
もちろん、親からの言葉は大きな支えになります。
でも、
「自分で考えてやってみた」
「失敗したけれど、もう一度やってみた」
「困ったけれど、自分で方法を見つけた」
という経験の積み重ねが、
「自分ならできる」
という感覚につながっていくのだと思います。
だから、親がすべての問題を解決してあげる必要はない。
子どもが困っているときに、すぐ答えを教えるのではなく、
- 「どうしたい?」
- 「どうしたらできそう?」
- 「他に方法はあるかな?」
と、一緒に考える。
その時間が、子どもの主体性を育てていくのではないでしょうか。
「失敗しない子」ではなく「失敗しても立ち直れる子」へ
子どもの失敗を見ると、親はつい手を出したくなります。
「こうすればいいよ」
「失敗するからやめておいたら?」
「私がやってあげる」
でも、失敗を経験すること自体が悪いわけではありません。
大切なのは、失敗した後です。
「失敗した。じゃあ、次はどうする?」
そう考える経験があれば、失敗は「できなかった経験」だけではなく、問題解決を学ぶ経験になります。
「今、自分にできることは何だろう?」
親ができるのは、子どもの代わりに答えを出すことではなく、子ども自身が答えを見つけるための問いを渡すことなのかもしれません。

子どもの「困難に負けない力」を育てる7つのマインドセット
『ハーバード流子育ての法則』から学んだ、特に印象に残った7つの力を紹介します。
① 成長|「努力すれば、もっとできるようになる」
今できないことを、
「自分には才能がない」
と決めつけてしまうのではなく、
「まだできないだけ」
と捉える。
努力や経験によって、人は成長できる。
そんな感覚を持っている子は、難しいことにも挑戦しやすくなります。
親も「できた・できない」だけを見るのではなく、
「昨日よりここができるようになったね」
「工夫していたね」
と、成長のプロセスに目を向けてあげたいものです。
② 立ち直る力|失敗しても、もう一度前を向く
人生で大切なのは、転ばないことではなく、転んだ後にどうするか。
落ち込むことも、悔しがることも必要です。
それらの感情を否定せずに受け止めたうえで、
「じゃあ、次はどうしよう?」
と考えられる。
それが、立ち直る力につながります。
③ 一体感|「ここが私の居場所」と思える安心感
挑戦するためには、安心できる場所も必要です。
「失敗しても大丈夫」
「困ったら助けてもらえる」
「自分はここにいていい」
そんな感覚があるからこそ、人は安心して新しいことに挑戦できます。
挑戦する力と、安心できる居場所。
この2つは、どちらも大切なのだと思います。
④ やり抜く力|途中で投げ出さず、最後まで取り組む
何かを始めても、すぐに結果が出るとは限りません。
思うようにいかないときに、
「もうやめた」
と投げ出すのではなく、
「もう少しやってみよう」
と続けてみる。
もちろん、何でも最後まで続ければいいわけではありません。
「やめる」という選択が必要なときもあります。
大切なのは、自分で考えたうえで、簡単に諦めるのではなく、粘り強く取り組む経験を持つことです。
⑤ 究める姿勢|目標を決めて、自分なりのベストを尽くす
誰かに勝つことだけが「成功」ではありません。
自分なりの目標を決めて、そこに向かって努力する。
「前よりできるようになった」
「ここまで頑張れた」
という経験が、自分自身への信頼につながります。
⑥ 自信|「私ならできる」と思える自己信頼
自信とは、「何でもできる」と思うことではないと思います。
「やってみよう」
「失敗しても大丈夫」
「困ったら誰かに相談できる」
そんな感覚も含めて、自分を信じる力なのではないでしょうか。
親ができるのは、子どものすべてを先回りして成功させることではなく、自分で挑戦し、乗り越えた経験を積ませることなのだと思います。
⑦ 責任感|自分の人生を自分で引き受ける力
「自分と周りのために、私は成功する責任がある」
という考え方も印象に残りました。
ここでいう責任は、「失敗してはいけない」というプレッシャーではありません。
自分の人生を誰か任せにするのではなく、
「私はどうしたい?」
「自分にできることは何?」
と考えて、自分の選択を引き受けていくこと。
それは、子どもの自立にもつながる大切な力だと思います。
子どもの主体性を育てるために、親ができること
では、家庭では何ができるのでしょうか。
私は、特別な教育をする必要はないと思っています。
日常の中で、子どもが「自分で考える」場面を少しずつ増やしていく。
それだけでも十分です。
すぐに答えを与えず「どうしたらできる?」と問いかける
子どもが困っているとき、
「こうすればいいよ」
とすぐに答えを教えるのではなく、
「どうしたい?」
「どうしたらできそう?」
と聞いてみる。
親が答えを持っていても、あえて子どもに考える時間を渡す。
それだけでも、主体性を育てる機会になります。
小さな失敗や挑戦を経験させる
失敗は、できるだけ避けるものではなく、安全に挑戦できる範囲で経験するもの。
- 服を自分で選ぶ。
- 自分で片付ける。
- 難しいことにも挑戦してみる。
- うまくいかなかったら、もう一度考える。
こうした小さな経験が、将来の大きな困難に向き合う土台になります。
「できた・できない」より、考え方や努力に目を向ける
「できたね!」
だけではなく、
「どうやって考えたの?」
「工夫したんだね」
「諦めずにもう一回やってみたね」
と、プロセスにも目を向ける。
そうすることで、結果だけではなく、挑戦することそのものに価値を感じられる子になっていくのではないでしょうか。
「使命感・主体性・知性」を育てる子育て
今回、本を読んで特に考えさせられたのが、「使命感・主体性・知性」という言葉です。
子どもには、自分の人生を自分で選んでいってほしい。
そのためには、知識だけでは足りません。
自分で考える。
自分で選ぶ。
自分で行動する。
そして、自分の選択を引き受ける。
そんな力が必要です。
「親が望む人生」ではなく、
「自分はどんな人になりたいのか」
を、子ども自身が少しずつ考えていく。
そのための土台をつくることが、子育てなのかもしれません。
現役小学校教諭・2児ママとして考える「強い子」の育て方
小学校教諭として、そして2児の母として子どもと関わる中で感じるのは、本当に強い子は、何でも一人でできる子ではないということです。
困ったときに「助けて」と言える。
失敗したときに「もう一度やってみる」と言える。
自分とは違う考えの人がいることを知っている。
そして、自分自身の気持ちや考えも大切にできる。
そんな子どもは、きっとこれから先、さまざまな人や出来事に出会いながら、自分なりの道をつくっていけるのだと思います。
学校でも家庭でも、「正解を教える」ことだけが教育ではありません。
子ども自身が考え、選び、挑戦し、時には失敗する。
その過程を大人が見守ることも、大切な教育なのだと思います。

子どもを育てながら、私たち親自身も育っていく
そして、これは子どもだけの話ではありません。
私たち親もまた、子育てをしながら自分自身を育てています。
- 「これでいいのかな」と迷う。
- 失敗する。
- 思い通りにいかない。
そんな経験をしながら、
「私はどうしたい?」
「何を大切にしたい?」
と考えていく。
子どもに「挑戦してほしい」と願うなら、親である私たち自身も、挑戦する姿を見せていきたい。
- 失敗したら、立ち直る。
- 困ったら、人に頼る。
- 自分の人生について、自分で考える。
そんな姿を見せることも、子どもにとって大きな学びになるのではないでしょうか。
子育ては、子どもだけを育てる時間ではない。
子どもを育てながら、親自身も育っていく時間。
私は、そんなふうに捉えています。
まとめ|子どもの「なりたい自分」を育てる子育てを
『ハーバード流子育ての法則』から学んだ、困難を乗り越えるための7つの力。
- 1. 成長|努力すれば、もっと上達できる
- 2. 立ち直る力|つまずいても、進み続ける
- 3. 一体感|ここが私の居場所だと思える
- 4. やり抜く力|途中で簡単に投げ出さない
- 5. 究める姿勢|目標を決め、ベストを尽くす
- 6. 自信|「私ならできる」と思える
- 7. 責任感|自分の人生を自分で引き受ける
子どもに、困難のない人生を用意することはできません。
だからこそ、
困難に出会ったとき、自分で考え、選び、挑戦し、必要なら誰かの力も借りながら乗り越えていける。
そんな力を育てていきたい。
そして、子どもが「なりたい自分」を見つけていくことを、親として、教師として、そっと支えていきたいと思います。
子育てに費やす時間は、すぐに結果が見えるものばかりではありません。
それでも、その一日一日の積み重ねが、子どもの未来につながっていく。
そして私たち親自身の未来にも、つながっていく。
子どももママも、人生を豊かにできる場所
子どものことを大切にしたい。
家族を大切にしたい。
でも、その一方で、
「私はどんなふうに生きていきたいんだろう?」
と考えることもありませんか?
私は、子どもだけではなく、ママ自身も自分の人生を大切にしてほしいと思っています。
そこで運営しているのが、LINEオープンチャット「ママ教員の2ndプレイス」です。
ここは、誰かの正解を教えてもらう場所ではありません。
子育て、仕事、働き方、自分自身のこと。
いろいろな人と対話しながら、
- 「私はどうしたい?」
- 「私にとって心地いいのは何?」
- 「これから、どんな自分になりたい?」
を考え、「わたしらしさ」を見つけていく場所です。
子どもを育てながら、ママ自身も育っていく。
子どももママも、それぞれの人生を豊かにしていく。
そんな場所を、みんなでつくっています。
「子どもを大切にしたい」と思うからこそ、
「自分の人生も大切にしたい」。
そんな方と、ぜひ一緒に対話できたらうれしいです。

オープンチャット「ママ教員の2ndプレイス」に興味を持たれた方は、公式ラインに「オプチャ」とメッセージをください。いつでもお待ちしております!

最後まで読んでいただきありがとうございます。ほかにもこんな記事を書いています。

私自身も、たくさんの困難を乗り越えてきました。
その経験については、こちらの記事でお話しています。


