イベント報告

【開催報告】教員コミュニティ『ジーニー』× 株式会社NIJIN コラボイベント 子育てというライフステージから考える、教員のこれからの働き方と教育との関わり方

イベント報告

2026年10月23日(金)、教員コミュニティ『ジーニー』と株式会社NIJINによるオンライン座談会「子育てというライフステージから考える 教員のこれからの働き方と教育との関わり方」を開催しました。

当日は、現役教員、退職後に新たな形で教育に関わる元教員、フリースクールの運営に携わるスタッフなど、多様な立場の登壇者が集まりました。

子育てと仕事の両立、家族との時間、自分らしいキャリア、学校の内外からできる教育実践など、さまざまなテーマについて語り合いました。

今回の座談会を通じて見えてきたのは、「学校に残るか、辞めるか」という二択ではなく、自分や家族が大切にしたいことを軸に、教育との関わり方を選んでいくことの大切さです。

登壇者それぞれの経験や参加者との対話を振り返りながら、これからの教員の働き方と教育との関わり方について紹介します。

1. イベント概要

■イベント名

子育てというライフステージから考える 教員のこれからの働き方と教育との関わり方

■開催日時

2026年10月23日(金)21:00〜22:00

■主催

株式会社NIJIN × 教員コミュニティ『ジーニー』

■開催形式

Zoomオンライン座談会

■開催の背景

教員の多忙化が進むなか、心身の健康や幸福、そして持続可能な働き方をどう実現するかは、教育界全体にとって重要な課題です。

とりわけ、妊娠・出産・育児などのライフステージの変化を迎える教員にとって、これまでと同じ働き方を続けることが難しくなる場面は少なくありません。

育休中の孤立感や復職への不安、子育てと仕事の両立に伴う葛藤など、悩みはさまざまです。

そんなとき、「学校に残って頑張るか、教職を辞めるか」という二択だけで考えてしまうこともあります。

しかし、教育への関わり方は一つではありません。

今回のイベントでは、教員のウェルビーイングと持続可能なキャリアを支援する『ジーニー』と、多様な学びの場づくりに取り組む株式会社NIJINが連携し、子育てというライフステージの変化をきっかけに、自分らしい働き方や教育との関わり方を考える場をつくりました。

2. 登壇者紹介

今回の座談会には、学校現場で働き続ける教員、退職後に地域やNPOで活動する元教員、学校外で新たな学びの場をつくる実践者など、それぞれ異なる経験を持つメンバーが登壇しました。

✨️しえりさん

現役小学校教諭・教員12年目/育休4年目/2児の母

生徒指導や研究主任を務め、大学教授や企業と連携した学習にも取り組んできた。高度不妊治療やワンオペ育児、離婚などの経験を通じて、教員同士が本音でつながり、支え合える場の必要性を実感。現在は「ママ教員の2ndプレイス」を主宰している。

✨️ゆめさん

元小学校教諭/4児の母/退職後1年半

4人の子どもの出産に伴い、産休・育休を取得した後、退職を選択。現在は子育て支援NPO法人での活動や地域活性化、商店街での親子イベントの企画など、地域に根ざした教育支援に取り組んでいる。「ママ教員の2ndプレイス」の運営メンバーでもある。

✨️きょーこさん

NIJINアカデミー スタッフ/元埼玉県小学校教諭

当日は、登壇予定だった「こばはる(小林遥)さん」の代理として登壇。10年以上にわたる教員経験に加え、青年海外協力隊や研究授業、生徒指導などを経験した。結婚やコロナ禍、出産を機に退職し、現在は在宅ワークとフリースクール運営を組み合わせながら、横浜市泉区で不登校の子どもたちの学びの場をつくっている。

✨️竹村実可子さん

株式会社NIJIN スタッフ

今回のイベントの企画・運営を担当。栃木県でNIJINアカデミーの通学型フリースクール「リアル教室」の開校・運営にも携わっている。

それぞれの経験は異なりますが、共通していたのは、自分自身や家族を大切にしながら、教育との関わり方を模索していることでした。

3. 子育てを通じて見えてきた「自分が本当に大切にしたいこと」

結婚、出産、育児、家庭環境の変化は、これまでの働き方や人生の優先順位を見つめ直すきっかけになります。

座談会では、育休中の孤立感や復職への不安、時短勤務による役割の変化、子どもの登園しぶりなど、子育てと仕事の両立に伴うリアルな悩みが語られました。

『仕事では責任を果たしたい。でも、子どもとの時間も大切にしたい。』

『自分自身の学びや挑戦も諦めたくない。』

こうした思いが重なるなかで、登壇者たちは「自分にとって本当に大切なものは何か」を問い直してきました。

それぞれが見つけた「譲れない軸」

子どもに「おかえり」と言える暮らし

我が子の成長や心の安定を大切にし、放課後に家庭で子どもを迎えられる生活を選択する。

自分自身が満たされていること

教員である前に、一人の人間として心身ともに満たされていること。その余裕が、子どもや周囲の人への温かい関わりにつながる。

家族を大切にすること

仕事のために家族を犠牲にするのではなく、家庭の安心や笑顔を大切にしながら教育活動に取り組む。

自分自身の学びや挑戦を続けること

育児中であっても自分の可能性を狭めず、学び続ける姿や人生を楽しむ姿を子どもに見せたいという思い。

大切にしたいことは、人によって違います。

だからこそ、誰かの正解をそのまま自分に当てはめるのではなく、自分自身の価値観に向き合うことが大切です。

働き方を変えることも、学校に残ることも、退職することも、それ自体が正解や不正解なのではありません。

自分が大切にしたいものを明確にし、それに合った選択をしていくこと。 それが、自分らしいキャリアを考える出発点になります。

4. 学校の中にも外にもある、教育との関わり方

今回の座談会では、学校現場と学校外の教育実践、それぞれの強みや可能性についても話題になりました。

学校には、体系的な学びを提供し、多様な子どもたちが集団のなかで関わり合えるという強みがあります。一方で、多忙化や制度上の制約などにより、一人ひとりの状況に応じた柔軟な対応が難しい場面もあります。

こうした課題に対して、学校外の教育活動が新たな選択肢となっています。

🔽学校外だからこそできる実践

① オンラインを活用した新しい学びの場

NIJINアカデミーでは、オンラインやメタバースを活用し、不登校の子どもたちが学びや人とのつながりを得られる環境づくりに取り組んでいます。自治体との連携も進めながら、行政や学校の枠組みだけにとらわれない学びの選択肢を広げています。

② 大学や企業と連携した探究的な学び

大学教授や企業など、社会の第一線で活躍する人たちと連携することで、子どもたちが普段の学校生活では触れる機会の少ない知識や考え方に出会うことができます。実社会とつながる経験は、子どもたちの興味や探究心を広げるきっかけになります。

③ 少人数のフリースクールによる居場所づくり

きょーこさんが運営するフリースクールのように、少人数で一人ひとりと丁寧に関わる環境もあります。子どものペースや個性を尊重し、安心して過ごせる場所をつくることは、子どもが再び学びや社会とのつながりを見つけるうえで大切な役割を果たします。

学校と学校外の教育は、どちらか一方が優れているという関係ではありません。

それぞれの強みを生かしながら、子どもにとってよりよい環境をつくっていくことが重要です。

また、登壇者からは、自分自身が親になったことで、学校の先生を保護者の立場から見つめ直すようになったという話もありました。

子育てを経験すると、保護者が抱える不安や悩みを、以前とは違った視点から理解できるようになることがあります。

教員と保護者は対立する存在ではなく、子どもの成長を一緒に支える仲間です。

教員自身が心身に余裕を持ち、安心して働けることは、子どもや保護者にとっても大切なことなのだと、改めて感じさせられる対話でした。

5. 働き方は一つじゃない。自分らしいキャリアを考える

座談会では、学校で働き続けることだけを前提とせず、さまざまな働き方や教育との関わり方が紹介されました。

例えば、次のような選択肢があります。

”学校で働き続けながら、外にも居場所を持つ”

”育休や時短勤務を活用しつつ、教員同士が本音で話せるコミュニティに参加する。”

”退職後、新たな形で教育に関わる”

”フリースクールの運営、NPO活動、地域の親子イベントなど、学校外で子どもや家庭を支援する。”

”柔軟な働き方ができる組織で働く”

”在宅ワークや時間の選択ができる環境で、家庭と仕事を両立する。”

大切なのは、こうした選択肢を一度決めたら変えられないものとして捉えないことです。

ライフステージに合わせて、働き方や教育との関わり方を見直していくこともできます。

🔽仕事と家庭を切り離しすぎない働き方

当日の対話では、NIJINでの働き方を象徴するエピソードも紹介されました。

ミーティングに参加しながら、パソコンの横で夕飯の大根を煮る。煮上がったら一度席を外して、鍋の火を消しに行く。

そんな日常の一場面です。

仕事か家庭か、どちらか一方を優先するのではなく、生活に合わせて柔軟に働く。

もちろん、すべての仕事で同じ働き方ができるわけではありません。それでも、組織の仕組みや文化が変われば、働き方の可能性は広がります。

子育て中だからこそ、自分に合った環境を選ぶという視点も大切です。

育児経験は、教員としての強みにもなる

今回の座談会で印象的だったのは、育児をキャリアの中断としてだけでなく、教員としての専門性を広げる経験として捉える視点です。

育児を通じて得られるものには、例えば次のようなものがあります。

  • 忍耐力と柔軟性:思いどおりにいかない経験を重ねることで、子どもの行動や状況を多角的に捉えられるようになる。
  • 共感力:保護者としての悩みや葛藤を経験することで、保護者の気持ちに寄り添いやすくなる。
  • 時間管理や優先順位づけの力:限られた時間のなかで、何を大切にし、何に取り組むかを考える機会が増える。

もちろん、こうした力が自動的に身につくわけではありません。それでも、育児のなかで経験したことを振り返り、仕事に生かすことで、新たな強みに変えていくことができます。

育児によって失われるものだけでなく、育児を通じて得られるものにも目を向ける。

そんな視点は、子育てと仕事の両立に悩む教員にとって、大きな支えになるのではないでしょうか。

6. 参加者との対話から広がった気づき

今回の座談会では、登壇者の話を聞くだけでなく、参加者からも多くの経験や思いが共有されました。

世代や地域、立場が異なるからこそ、一人では気づけない視点に出会える時間となりました。

自分と家族を大切にすることが、教育につながる

参加者からは、過去に育休制度を利用した経験や、学校の外から教育現場を見つめ直した経験が共有されました。

かつて育休制度を利用することが珍しかった時代に、一歩を踏み出した経験は、働き方の歴史を考えるうえでも印象的なものでした。

また、長年の経験を重ねた後も、不登校の親子支援やスクールカウンセリングなど、新たな活動に挑戦している姿も紹介されました。

自分と家族を大切にし、その充実を教育に生かしていく。年齢に関係なく挑戦を続ける姿勢からも、多くの学びがありました。

前例主義を超え、柔軟な選択を可能にする

参加者からは、学校現場に根強く残る前例主義についても問題提起がありました。

子どもや家庭の状況が多様化しているからこそ、これまでのやり方をそのまま踏襲するだけでなく、新しい試みを受け入れる余地が必要です。

教員一人ひとりの工夫だけに頼るのではなく、学校や自治体などの組織側にも、柔軟な働き方や実践を認める仕組みが求められます。

また、自分の子どもを含め、子どもたちの成長を身近で感じていたいという思いも共有されました。

家庭を優先するという選択

参加者からは、ライフステージのなかで家庭を優先する選択を重ねてきた経験も語られました。

周囲の価値観に流されるのではなく、自分が大切にしたい軸を持ち続けること。その大切さを改めて考える機会となりました。

夢を少しずつ形にする

長年の夢だった親子のための居場所づくりを、2026年4月から実現させた経験も紹介されました。

思い描いていたことを実際の活動にするまでには、試行錯誤もあったはずです。それでも、一歩ずつ取り組むことで夢を形にしていく姿からは、大人自身が生き生きと挑戦することの大切さが伝わってきました。

「最初の一人」が、次の当たり前をつくる

これらの対話から見えてきたのは、新しい働き方や制度の活用が、誰かの実践をきっかけに広がっていくということです。

かつて育休を取得することが珍しかった時代に、一歩を踏み出した人がいました。その積み重ねが、現在の制度や社会の変化につながっています。

今の教員一人ひとりが、自分や家族を大切にするために制度を活用し、新しい働き方を実践することも、これからの教育環境を変えていくきっかけになるかもしれません。

誰かがつくった前例に従うだけでなく、自分自身が新しい前例になる。

そんな可能性を感じさせる対話でした。

7. 本音でつながれる「第三の居場所」の大切さ

イベントを通じて改めて感じられたのは、悩みを一人で抱え込まず、本音で話せる場所を持つことの大切さです。

学校では話しにくいことも、家庭では相談しにくいこともあります。

だからこそ、学校や家庭とは別に、自分の思いや悩みを安心して話せる「第三の居場所(サードプレイス)」があることは、大きな支えになります。

☘️教員コミュニティ『ジーニー』

『ジーニー』は、教員のウェルビーイングの実現を目指すコミュニティです。

職員室では話しにくい本音を共有したり、学校や家庭以外の人とつながったりしながら、自分らしい生き方や働き方を考えられる場づくりに取り組んでいます。

教員という同じ立場だからこそ分かり合えることもあれば、異なる経験を持つ人との対話から見えてくることもあります。

一人で悩みを抱え込まず、さまざまな価値観に触れながら、自分に合った選択肢を考える。そのためのつながりを大切にしています。

☘️オープンチャット「🌸ママ教員の2ndプレイス🧸」

しえりさん、ゆめさんらが運営する「ママ教員の2ndプレイス」は、子育て中の教員が本音でつながるためのコミュニティです。

「本音・自立・あり方」を大切にしながら、対話イベントやママ教員のクラス会議、読書会などを開催しています。

育児と仕事の両立に悩むとき、自分と似た経験をしている人と話すだけでも、気持ちが軽くなることがあります。

同じ悩みを持つ仲間とつながり、自分の気持ちや価値観を整理することが、新たな一歩につながっていきます。

オープンチャットに興味がある方はこちらの公式LINEにまずはスタンプください。オープンチャットへの入り方をナビゲートいたします。

▶ 🌸ママ教員の2ndプレイス🧸(公式LINE)

☘️株式会社NIJIN・NIJINアカデミー

株式会社NIJINは、教育に関するさまざまな事業を展開しています。NIJINアカデミーでは、不登校の子どもたちに向けたオンラインの学びの場や、通学型の「リアル教室」などを運営しています。

学校以外にも学びの場があることは、子どもたちだけでなく、教育に携わる大人にとっても選択肢を広げることにつながります。

また、スタッフ自身の育児や多様な生き方を尊重する働き方も、今回の座談会の重要なテーマとなりました。

株式会社NIJINの事業内容や取り組みについては、公式ホームページをご覧ください。

▶ 株式会社NIJIN 公式ホームページ

学校、地域、オンラインコミュニティ、フリースクールなど、教育に関わる場は一つではありません。

こうした場がつながることで、教員が孤立せず、自分らしいキャリアを考え続けられる環境が広がっていくことが期待されます。

8. まとめ:自分と家族を大切にすることから、教育の未来を考える

今回の座談会を通じて共有されたのは、教育への関わり方にも、働き方にも、一つの正解があるわけではないということです。

学校で働き続けることも、学校の外に新しい活動の場を見つけることも、どちらも教育への大切な関わり方です。

そして、どの選択をするにしても、自分自身や家族が大切にしたいことを見失わないことが重要です。

最後に、今回の対話から見えてきた3つのポイントを紹介します。

①「学校に残るか、辞めるか」の二択から離れてみる

働き方を考えるときは、まず自分や家族にとって何が大切なのかを整理することから始めてみましょう。

時短勤務を活用する、外部のコミュニティに参加する、学校外での活動に挑戦するなど、選択肢は一つではありません。

今の自分に合った働き方を探し、ライフステージの変化に合わせて見直していくこともできます。

② 本音で話せる仲間や居場所を持つ

悩みを一人で抱え込まず、安心して話せる場所を持つことは、心の余裕につながります。

学校や家庭とは異なる環境で、多様な生き方や働き方に触れることで、今まで気づかなかった選択肢が見つかるかもしれません。

③ ライフステージの変化を、新たな強みに変えていく

育児や家庭生活のなかで得られる経験は、教員としての視野や共感力を広げるきっかけにもなります。

大切なのは、変化を単なるキャリアの中断と捉えるのではなく、そこから何を学び、どのように生かしていけるかを考えることです。

自分自身の経験を大切にしながら、自分らしい形で教育に関わり続ける道を探していきましょう。

教員自身が笑顔でいられることも、大切な教育の一部

子どもたちのために頑張りたい。

目の前の子どもたちに、よりよい教育を届けたい。

そう願う先生は多いと思います。

だからこそ、自分自身や家族のことを後回しにしてしまうこともあるかもしれません。

しかし、教員自身が安心して暮らし、笑顔でいられることも、子どもたちと向き合ううえで大切なことです。

自分や家族を大切にすることと、教育への情熱を持ち続けることは、決して対立するものではありません。

学校にいても、学校を離れても、教育への関わり方は続いていきます。

今回の座談会が、一人ひとりの先生にとって、自分らしい生き方や働き方を考えるきっかけになっていればうれしく思います。

教員コミュニティ『ジーニー』と株式会社NIJINは、これからも多様な生き方や働き方を模索する先生方とつながり、それぞれが自分らしく教育に関わり続けられる環境づくりを目指していきます。

教員コミュニティ『ジーニー』では、公式LINEで最新情報や特典をお届けしています。ぜひご登録ください。

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